前回からの続きです、火事から脱出して警察署に向かいます。

トリアージつけられて(無傷の白色)警察署に輸送されます、いつも犬を散歩させている無愛想な若い女の人と一緒です。妻は僕と娘がおり終わってから降りてきたので後から合流でした。下の階から救出して行ったようなので、一個下に住んでいたその人と一緒になったようです。と思っていたら何故かパトカーに乗せてもらう時に、一階(こっちの表現だとGround floor)に住む老人が救助されて出てきました。それまでどこにいたんでしょう?

警察署についたらまず身元確認、警察署にはその建物にすんでいる人のリストがあり、名前と電話番号を確認されました。あと火災保険(家財保険)に入っているか。スマホしか持ってきてないので公的には証明することできないんですが、そこはどうでも良いっぽかったです。そしてこの事故のincident numberが教えられて保険会社にこれを連絡するようにと言われます。保険が適用されることを確認して、次は仮住まい探しです。。とりあえず月曜までを確保しろと言われるので、2泊分探します。警察署の人が周りのホテルリストをくれましたが…いちいち電話するのめんどくさいのでBooking.comで安いところをぱぱっと取っちゃいました。便利な世の中ですね。この宿泊費も後で保険会社から払われるらしいです。

その後水と毛布をもらい、ただひたすら待つようにと。

娘は眠りはじめました。まだ何が起こってるかわからずに、周りの住人に笑顔を振り撒きまくって疲れて眠くなったようです。

午前4時ごろに追加情報がきます。火事の建物へのダメージが甚大に見えるため、翌朝に一度だけ貴重品を取りに入ったらもうしばらくは建物に入れないと言われます。みんなの絶望感が半端ないです…まじか…

そこから6時ごろに朝食のサンドイッチとフルーツの差し入れがあり、コーヒーも入れてもらえました。警察署の人たちはすごく良い人たちでありがたかったです。

その後、自分たちは(現在)難民ですという紙をもらいました。これを持つとスイスにいる人達は強制的にできる範囲で助けばければいけないらしいです。良い国ですね、涙出そうになりました。

朝になりさらに情報が入り、煤と臭いはひどいものの建物自体へのダメージは大きくはなく、崩壊の危険性はないため土日に好きに入って荷物の整理をして良いことに。

この崩落の危険がないというのはどこまで信用できるかは置いておいて、思い出の品全部持ち出せずに取り壊しではなくなったことにホッとしました。

朝になり自分の部屋に行きパスポートなどの重要書類や貴重品と当面の服を持って友人の家にホテルのチェックインまでいさせてもらうことになりました。その間もいろいろなところに連絡をして、とりあえず月曜からしばらく仕事を休むことにして煤臭い体でホテルにチェックインしてなんとか生き延びたと実感したのでした…鼻の中をティッシュで拭うと真っ黒…おそらく肺も若干こんな風になってるんだろうなあ…

自分の部屋はと言うと、、あれだけ煙が来ていたにもかかわらず意外と匂いも煤もひどくなく、不幸中の幸に物損もほとんどありませんでした。

写真は火事の直後の朝に撮った出火元の地下から噴き出した煤で汚れた一階

次回からは事後処理が始まります。保険です。日本語でも難しい嫌な話を英語でする必要があります。。。


ここでの重要なこと

警察署では、保険会社と火事のincident numberを覚えておいて電話で保険契約の確認をしましょう。最悪契約あるかと臨時ホテル代がカバーされるかさえ聞けばここではOKです。カバーされない場合はいつ戻れるかわからないので安いとこを必死で探さないとまずいので…

ここでの保険とは個人で入る家財保険です。生命保険とは別物です。こちらは任意ですので入らない人もいますが、今回入ってなかったらいくら飛ぶか後ほどの投稿で計算します。おそらく入った方がいいです。これは部屋の住人の持ち物にかけるのでその後家族が増えても部屋サイズが居住を許す人数内の分は保証されるようです。

僕のプランは一年およそ5千円の保険料で、被害額のうち5万円の自己負担を超えると残りは保険会社が200万円まで出してくれます。さすがに自分の部屋の家財と一時的な宿泊費で200万は超えないと思います。。。多分。本当に火事に会うならもっと上のプランにしておけばよかった…