日本に帰ってきて一つ感じるのは、学ぶことというか知識に対する敬意を失いつつあるのではないかということ。


一つ目は、村木風海氏という謎の東大生が、日本(の学術会以外)から持ち上げられまくってる点。(https://news.yahoo.co.jp/articles/5a70c9160e3326cd8438ec57e81a4a93fb4b2d16)


これ、もう読んでるだけで、もうおそらく研究できないけどアピールで一般人を騙してるやつだろうなってのがわかるんですが。東大の四年を退学したらしいけどその理由として、「装置の使い方がわかった瞬間、東大に来た意味は達成した、温暖化まで7年しかないから自分で研究する」とか。。。


論文がないので、僕が確認しようにも何もチェックできない。


つまり、

これまで、なんも、発見、してねーーーじゃねーーーーかあーーーー!


当然、アカデミアのTwitterやヤフコメで研究界隈の人は、疑問を呈しまくっています。


何が怖いって化学界隈の外の人だと「やっぱり天才ってすごい!」とか持ち上げてる人がいるんです。。。二酸化炭素と地球温暖化に関わる画期的な研究が世界の論文誌に載らないわけないし、万が一すごい発見をしているなら載せることが1番いいに決まっています。みんなで加速させて問題が解決できるし、通常そのようにして社会が発展してきてますよね。


でもこの学術論文を執筆査読を受けたことがない人が自称科学者とか。権威主義に聞こえる方々がいるかもしれません。でもマジでそういう意見だけでデータを出さない人の話を信じてたら詐欺師かどうかわからないので、論文と査読と追試というシステムがあるんです。


それを飛び出してやりたいならかまいませんが、公的資金を注ぎ込む場合少なからず、研究という査読を経て体系的に自浄作用が働くアカデミックな手法を取らないと、言ったもん勝ちの起こり得ない夢物語に投資し、お金がドブに捨てられるだけならまだしも、誰もが偽りのデータに振り回されることもあるでしょう(STAP細胞の追試を頑張った世界の生物学者たちのように…)。


何が怖いって、この青年、政府のムーンショットアンバサダーなんですよね。なんで国の卓越した研究者がこんな論文もない得体の知れない自称研究者の意見を聞かねばならんのだ!直ちに任命責任を問うべきではないか?


まじでこの人がアンバサダーする団体にうん兆円の研究費配分を任せるのか?!


その2として、そんな意味不明な政府主導の科研費の感じなのに、ちゃんとした学者により運営される学術会議の任命に向けられる、研究のわからない人からの大きな誹りの声。いや、愛国心を操作されてそう言う意見に傾くのもよろしいですが、本当に国の学術の未来を嘆くなら、叩くなら上の状況でしょうよ!


ノーベル賞の梶田先生や他の国の卓越した研究者からも学術の独立性の担保を懸念する声が挙げられています。。。


そして就活を終えたM2がこれからインターンに行くM1に「就活で1番重要なのは、インターンに行くこと、それと学生時代にサークルのリーダーとかやってるのが強い」彼らは化学の研究職に就きたいらしい。どうやら今年からインターンが選考に重要な役割を占めるらしく、もう修士課程全体を通じて就活をしている感じだ。研究する時間はいまいずこ?


いや、研究開発力を磨けよ!


どうなつてるのこの島は、ドーナッツ!

古いか。