今回は皆さんも興味がありそうな、スイスのポスドクのお給料について書いてみたいと思います。

スイスは平均年収が高いイメージを持っておられる方が多いと思います。こちらにもあるように平均月収がおよそ52万円で年収換算すると平均で620万ほどになります(2018年で世界一位だとか)。もちろん一部の金融、製薬など高給な職業が多いために吊り上げられている部分はあると思いますが、非常に高いのではないでしょうか。


気になる現在のスイスの大学での博士研究員の給料は、、、月々手取りで5200CHFです。大体116円/1CHFとして計算すると60万ほどの手取りになります。これは駆け出しの学位取りたてでもキャリアのあるシニアポスドクでも一年目は同額らしく(僕が丸め込まれてなければ)、スイスの博士研究員は基本的には手取りでスイスの平均年収を超えられるということになります。


基本的にといったのは、契約書のウェートがかけられるためです。僕は100%の契約で一日8時間45分労働なのですが、同僚のインド人は80%の契約で7時間労働で給料も80%のようです。このようにPIによっては節約するために契約のウェートを下げることもあるようです。(時間だけでみるとインド人が一番働いています。。)


さて、昨年まで日本で博士研究員でしたので、その時の給料と比べましょうか。(やめろ!)旧帝国大学のうちの一つで博士研究員をしてました。その同じ建物に博士研究員の友人が複数いたのですが、給料は人によって異なっているようです。日本の不透明な、業績を加味して規定に準じ支給するというやつでしょう。業績に準じるのに二年契約で年次昇給はないのは矛盾な気もしますが、手取りで30万円ほどいただいておりました。額面だと36万円程度です、なんとスイスでは二倍ももらえております。(スイスは奨学金は非課税である点も大きい、アカデミアフレンドリーかつ奨学金を取る強い動機づけになる)


日本の平均年収はというとここでは436万円と出ていますね。日本のポスドク時の年収は432万円(課税前)ですので、ほとんど日本の平均年収程度はもらえてるということになりますが、退職金がない分は平均と同じだからと言って喜べません。


いかがでしたでしょうか、スイスの博士研究員はお給料は高いとはいえ、僕の学生の頃にネットに書いてあった、”海外ではポスドクすら1000万円もらえる”というのは間違いでした!ここでは割愛しましたが税金などの制度も比較では重要ですのでそのうち記したいと思います。


ではまた。