装置の故障
うちのラボに 年末から壊れている日本の企業が売っている装置がある。研究人生、晴れの日もあれば雨の日もある。
その企業に修理依頼をしているらしいのだが、とにかくその日本企業のスイス法人の人が仕事が遅いとその装置を壊したポスドクが文句を言うのだ(壊れたときに使っていた、何もしてないのに壊れた!は万国共通の様です)。
そのポスドクは、大学のテクニシャンと一緒にトラブルシューティングをしていたらしいのだが、どうやら現地法人の人が日本に修理で装置一式を送ることにしたらしい。テクニシャンはパーツ送ってくれれば治せる自信があるらしく不満げ。そこで日本の法人に直接なんで日本に送る必要があるのかを聞いてくれとポスドクからお願いされたのであった。そのポスドク、日本の企業の対応が悪いとかなりご立腹。日本法人と直接やりとりできないし、スイス法人の技術者は頼りないらしい。
テクニシャンに現状を確認すると、どうやら検出器の高圧電源が安定供給してない様だといい、電源ユニットを送ってもらうだけでいいんじゃないかという理解だった。確かにそしたら往復の時間はもったいない。そこで企業に直接問い合わせてみた、海外なので現地法人の管轄だから返事くれるかも微妙でしたが、すぐに返事がもらえて、電源ユニットの交換によって一度装置の設定を確認し直す必要があるとのこと。それは日本に送るしかありませんなとテクニシャンとともに納得した。
その壊したポスドクにこのことを伝えると、何と、どこが故障してて何を取り替える予定かすらテクニシャンの話を理解していなかった。この測定手法が大好きだとか日本企業の文句を散々言っておいてのこの程度の理解度すらないことに少し腹が立ったが、逆にこれでもいいなら気軽にこのグループで研究していこうと思えた。
海外にいると日本人研究者にはそんなに会えませんが、島津や日立や堀場など日本出身の装置が至る所にごろごろ置いてあります。寂しくなった時はそっと側面にある日本語を探すと少し元気が出ます。
日本の企業の対応はすごくいいと思います。説明は丁寧だし、全力で対応してくれるのがいつもわかります。
今後も日本の企業の装置が末長く海外で使われるといいのですが、日本の研究力も下火になってる様なので、いずれは無くなってしまうのかな?
そんなことにならない様に研究者側も頑張らないといけませんね。ではまた。
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