みなさんは日本という国好きですか?写真はNipponという謎のチョコレート菓子。日本をイメージして作られた現地のお菓子らしいです。

理系の研究者を目指す人は、日本の文化や伝統などがそんなに好きではないんじゃないでしょうか。僕は日本の息苦しさだったり、何も変わらないアカデミアの闇に飲まれそうになりながら「海外」「研究環境」でググって、いい点ばかりを眺めて「もう日本終わってるじゃん」という言葉を呟いてました。その割に、英語にも研究成果にも自信がなく海外で研究すると明言できずにうじうじしているよくいそうな生き物でした。

スイスに来て半年ほど経ちますが、あんなに文句言っていた日本のいい部分を感じてきました。今日はそこら辺をお伝えしたいと思います。

まず、ヨーロッパでは平日深夜や日曜日に買い物ができない。これは有名だと思いますが、自分が思ってた以上に重要でした。博士課程やポスドクの人は昼ごはんや息抜きや夕食などにコンビニや近くの安い定食屋を利用してまた研究室に戻り21-24時くらいまで頑張る人が多いと思います。コンビニや安いレストランはないので必然的に家に帰り料理するかタッパーをレンジでチンすることになります。ヨーロッパでは食材も一人暮らしを想定したものは少ないので、毎日同じようなものを食べないと腐らせてしまいます…この食のバラエティのなさや、いつでも気軽に行ける店がないと研究室で粘れなくなります。また、ポスドクといえども日曜日くらいは息抜きをしたいですよね、本屋に行ったりぶらぶらと買い物をしたりしたいですよね。できません。土曜日に平日買えない生活用品を買いこむしかありません、コロナ禍なので店もやってなければ外出自粛なので日曜日は何もすることがないです。このリズムの違いかなり厳しいものがありました。

次は不動産屋です!

家探しはまた別の機会に書きますがこれもかなり大変でした。日本だとミ○ミ○やアパ○ンなどに駆け込んでその日のうちに空いてる物件見て、帰り際には明日はもう契約されてるかもしれないんで今日契約した方がいいですよ!他の不動産屋も同じ物件しか載ってないんで無駄足なんで回らない方がいいですよ!などと言ってくる胡散臭さと鬱陶しさが印象的でした。(失礼)

スイスでは家探しを一括でやってくれる代行もあるんでしょうが一般的ではないです。変な会社に変な物件を押し付けられたら大変なので自分で探すのが良いでしょう。スイスは都市部では物件の余りが全然ありません。一番楽な方法は職場や知り合いを通じて出ていく人から直接引き継ぐものです。もしくはルームシェアでも構わない人は比較的すぐ見つかるでしょう。しかし、一人で住む部屋が欲しいとなるとそれはもう大変です。ネットで物件を探し、メールか電話で内覧のアポイントを取ります。電話は半分くらい英語がわからない人が出るので、現地語を喋る人に助けてもらうか、メールを送るといいでしょう。外国人に貸したがらない人もいて、メールの返事は来ません。内覧に行かなくて済むだけ効率的です。内覧したらアプリケーションフォームがもらえますので、記入事項を書いてできるだけ早く出しましょう。内覧しないで部屋を貸してくれるというメールが二件ほど来ましたが、詐欺メールでしたので内覧してもらったフォームとその送り先以外は慎重になることをお勧めします。詐欺が多発しているので。

このアプリケーションがすっごい断られます。そのうちにこれはマンションの管理会社(または個人所有者)によるところが大きいとだんだん気がつきました。返信が早いかったり対応が良かった不動産管理会社(アカデアもしくは日本人にいい印象がある会社があるように感じました)の空いてる物件を集中して狙うと意外とすんなりと部屋を借りれることができました。

公募地獄が待ってるポスドクにアパートの借りるのが公募地獄になってるといういい練習です。


他にも細かいのはいろいろありますが、この二点が大きな日本のいい点です!日本すごくいいですよ。寿司食べたいですね、ラーメン食べたいです。部屋ぐらいすぐ決めたいですね。

あれ…アカデミア関係ないじゃんと気づいたあなた…鋭い視点です、いいポスドクになれるでしょう。現在までで日本の大学の方が優れている点は、ラボ所有NMRがあることぐらいです。(これも見方によってはお金の無駄なだけ)

ではまた。