ドイツ人ポスドクが来てから一年くらいが経った。彼は大学のキャリアをやめて地元(北ドイツ)の企業に行くことを決めたらしい。


色々理由はあるようだが、ボスとなんかうまく打ち解けられなかったのと、研究にそこまでの熱意がなくなったこと、地元で企業の仕事がスルスルと決まったことが複合しているらしい。


彼はポスドク内でもしっかりしている、ただパブリケーションリストにいわゆるいいジャーナルがない。かつジャーナル文化にうんざりしている。そういうドイツ人の方が研究能力は高く見える。多分、ジャーナルIFを気にしてる+能力がないだと生き残れないので、高IFジャーナルを持ってないとなると自動的に研究力がある確率が高いんだと思われる。

そのドイツ人は、僕の感覚としては、はっきりものを言う皮肉屋の日本人みたいな雰囲気があって、なんか結構好きだったので残念だ。


こちらでは辛いと言う態度はほとんど出さずに、限界が来る前に見切りをつけて次に行く。先週、さきがけの申請書で心身すり減らしている自分を見て周りがかなりドン引きしていた。彼らからしたら理解できないだろう。実際企業に簡単に仕事が決まるし、スイスで仕事を見つけた博士の学生は初任給でポスドクの1.5倍ももらえる。


若手研究者の減少とか言われてるし実際減ってるけど、日本の若手研究者って研究できるポジションじゃないし、幸せになる確率がかなり低い割にはまだまだ目指す人数多いなって思った笑


猫、おまえは自由でいいな。