化学の分野の海外学振の話です。

国内学振PDの申請数はかなり激減してるようです。学振PDになっても職がない実態がばれてしまったのか、このままでは学振PDの存在意義も薄くなっていきそうでなんか悲しいですね。。学振PDといえば昔は自分が取れるはずもないはるかあこがれのフェローシップだったのですが、どうも人気に陰りが見える気がします。。。

では海外学振はどうだろうかと思いました。全体のまとめたデータは結構ネットに転がっているので、今回は化学の申請分野のここ数年の傾向を見て、海外学振の中での化学の位置づけでも見てみましょうか。


まず申請者数。



全体がおおまかに横ばいなのに対して、化学ではじわじわ下がってきていますね。
次に採択率を見てみましょう。
全体とほとんど同じか少し低いのが化学分野の特徴です。僕はこれは結局助教がPIじゃないため、なら早く助教になろうとする人が多く辞退者がほかの分野より多いのが原因じゃないかと思っています。


国内の申請数の変化と比べてみました。なんとここ数年、国内PDの申請数が60%ほどに減少しているのに対して、海外はそこまで大きな減少ではないようです。海外に行きたい人のパッションは今も昔もそんなに変わらないけど、国内PDはいやだとみるか。そもそも学位とる人の人数が減ってきて、国内でポスドクに行く意思のある人のうちERATOとかの大型科研費で雇われる割合が増えて正味の学振PDを応募する割合が減ったのか、よくわかりませんが、昔と比べると国内PDはねらい目になってきているかもしれませんね。(採択される予算規模が変わらないのであれば。)

海外学振のHPで見れる範囲(4年)での採用細目を分類してみました。
一部自分の主観が含まれますが、大まかに分類すると以下のようになります。

有機化学     10
無機化学        6
物理化学 7
生物化学        4
高分子     3

まあ有機と高分子あいまいなものもあったので、大きくまとめると日本のお家芸有機化学+高分子がすごく多いです。
次に物理化学と無機化学で、ほかに生物学や医薬分野の大きな分野の種目にもだせそうな生物化学は少なめです。海外学振だけじゃなくて生物系のフェローシップは充実してることもあり、採用数が少ないように思われます。
大体の人がしっかり結果を出して次のポジションにステップアップしているようです。
報告書も見れるのでパラパラ見ていたら、みんなすごい。
けどやっぱりみんなその後苦労しているみたいだ。日本の助教やヤングPIはいばらの道なんだなあ。
それに比べて、多分、僕は場違いなほどくそな結果しか出なさそうな悪寒がしています。
むむ。じゃーブログ書いてないで研究しなさい?
はい。さーせん。
しかしこういうデータ見ても若手げんきないなあ。。
ではまた。