来週には嫁と娘は日本に帰ってしまうことになりました。
火事もあったし育児もコロナ禍かつもちろん両親の手伝いもなかったのもあり、かなりの負担だっただろうなあと思います。
日本に帰ってしばらくはお互いの両親に娘を見せつつ暮らし、その後は娘と二人で暮らして4月から娘は保育園に預けて仕事復帰したいらしいです。


ポスドクは辛い。女性の社会進出も進み、似たような価値観や経歴の夫婦でも女性の方がいい職についてることも多いんじゃないでしょうか。ましてや来年以降の契約すらわからないポスドクと比べると福利厚生、安定、給料のどれを取っても敵いません…実際生まれたあと娘は嫁の扶養に入れようって言ってましたし。
当然ポスドクの間は職を手放さず産休育休で様子見をしたいとなるでしょう。トホホ
4月までにはひと仕事終えて日本に一緒に帰るなんて企画してた時もありましたが、研究なんかそう簡単に思ったようにはならないし、慣れてくるともう少しスイスにいたくもなります。

僕は娘を溺愛している。もちろん一緒に暮らしていたいけど、嫁の負担も重々承知。ボスも理解力があるので夏に長くバカンスとって会いに行かないとだね!と言ってくれてます。
迫ってくるしばしの別れ、時を同じくして娘は1歳5ヶ月を目前に徐々に喋り始めた。かわいい。。。

家族がいなくなるとまた一日中ダラダラと研究し、漠然とした不安と闘う日々が始まる。もう10年近くそんな感じだったから今更どうこうはないけど、会えない間に自分の中の家族への愛情が滑り落ちていくんじゃないかという感覚に襲われる時がある。
どんだけ大事に思っていても、手ですくった水のように隙間からどうしても漏れていき、手が乾く頃には何かがそこにあったことも思い出せないくらいに何も残らないのかもしれない。

頑張っても報われるきざしのないアカデミア、女性が社会で活躍するにつれて、どんどんその女性に見合わない待遇ゆえに結婚相手を探すのも一苦労じゃないかな。大学入る前テレビでハケンの品格とか宮迫の専業主夫のドラマとかあったけど、全然そんなドラマのような価値観になる気配はない。女性の正社員や一流企業進出は進んだが、その女性はハケンの男性を恋愛対象にするだろうか?

調べたことないけど、体感そんなことないよね。女性の社会進出は喜ばしいことだし、かなり10年で進歩した気がする。一方で男女平等とはまた違った方向に行っているなあと思う。

ポスドクは非正規雇用の高学歴代表。黙って俺についてこいとかいう時代でもないし、多分同じ年代の人も多くこの悩みを持ってるんじゃないかなあ。

行き過ぎた競争の疲弊しきった大学と出口の見えない息苦しさ。家族と一緒に暮らせない、好きな研究もこの先できる気配もそうかんたんには感じられない…なんのために頑張るのかもうわからなくなってきた。

ほげー。