特任助教の内定は決まったものの、わざわざ待たずに出てる正規の助教公募にチャレンジしようとしてました。


妻と娘の住む土地の旧帝の助教ポストに書類を出したところ、面接に呼んでもらえました。


年末年始の帰省中に時間を割いてディスカッションをしに行った甲斐があったなあと、できる限りの準備をして臨みました。


面接はzoomで、30分かけてこれまでの研究、今後の研究、教育方針を説明します。そのあとディスカッションへ、最初は簡単な質問だったのですが答え続けていくとどんどん難易度が上がっていきます。質問にもうそれ以上は世界中の誰もわからないというところまで全部データを示して答えたので、だいぶ満足してもらえたように感じます。今後の研究提案もややふんわりしてるけど、色々な教授に面白いと言ってもらうことができました。


みんな助教になった人はこんなタフな議論を超えれてるのか?僕が細かいところまで測定してるから答えられた点も、普通の論文だと測定しないような簡単にアクセスできる装置/測定/解析じゃない。


手応えは十分。これはいったんじゃないか…


そして今日アンオフィシャルな結果の連絡が来ました、その結果なんと不採用。


一番の理由がその講座の先生があと数年で退職で、ちょっと毛色の違う僕を採用するのに期限までに結果が出て次が決まるかの点で躊躇があるらしい。3x歳でポスドクを2.5+2.5年もやってるため、もしダメだった時責任が取れないとのこと…


研究能力や経歴にケチをつけた他の教授はいなくて、最終的にその講座の教授のやりたい研究に合致した候補の方が短い残り時間で研究結果が出やすいだろうという判断らしい。その講座の教授の意向で僕が研究ができそうな大学に足を踏み入れるチャンスはまた遠くに消えていった。正直言って結構な手応えと自信があった、研究結果も刺さったしディスカッションも学科の先生のかなり違う分野の先生からも興味を持ってもらえたのに。


色々フィードバックをもらったけど、最後には究極的にもっと自分(僕)が今後何やりたいかがあった方が良かったとも言われた。こいつぁ困った、上で述べた不採用理由と相反するじゃないか。全然腑に落ちない。


結局そういう巡り合わせだ、本当に申し訳ないと言われた。公募は難しいのはわかっててもショックがでかい。あんなに手応えがあって落ちるのか、分野の若干の違いとか、自分の年齢とか、その教授の残り任期なんか面接に呼ぶ前からわかることじゃん…それなら呼ばないで欲しかった。今回こそはと思い相当な時間を使って準備した。正直興味もあまりなく時代遅れの応募先のおじさんたちの研究に自分の提案を混ぜて面白いテーマを助教公募を出すたびに提案しないといけない…←って思ってるのがバレたのか…笑


最後に、今回はすごくいい候補が複数来て骨のある公募になったけど、まともな候補者が来ない公募も多いから諦めずに頑張って、と励ましをもらった。これまで研究力を買ってくれる人なんか山ほどあってきた、公募でいい若手が人材不足だというのもいやというほど聞いている。でも特任助教以上で雇ってくれる人には出会えない。つまり、研究力は良いって部分もお世辞を言ってくれてるだけ?とか人間不信になる。


残り任期の極端に短い先生、パワハラがやばい先生、研究結果が出てない先生、化学の助教がボスの駒使いであるわけだから、優秀ならそういう公募は避けるに決まってる。その人気のないポジションでも教授が駒が必要だから、クソみたいな若手を採用して貴重なポジションを埋めるってことですか?


落とすなら研究面か教育面か人格面でしっかり落として欲しい。


虚脱感が半端ない、妻に落ちた報告のLINEを送る手が震える。ワンオペ育児で日本で待ってくれている妻と娘に、これをなんて説明すれば良いんだろう。言葉が見つからない。