土曜日の突発的飲み会での話

 最近きたドイツで学位をとった中国人ポスドクが、その他の博士課程の学生たちと一緒に古参デンマーク人ポスドクの論文にケチをつけ始めた。

古参の方のポスドクは同じ化合物のカテゴリー(有機、無機、高分子など)の研究室でうちとは違う物性を調べて学位を取った、うちのラボに来てからは分野の違いを超えてしっかり2年でJacsを出した(現在ポスドク3年目)。フェローシップも二つすでに獲得していて、どう見てもポスドク内では一番の出世頭候補である。

文句を言ってた新しいポスドクが帰ってから、じゃあどっちのポスドクがいいパブリケーションリストかの話になって、博士課程たちは新しいポスドクの方が研究力があるし、いいパブリケーションリストだと言い始めてWTFってなった。

新しいポスドクは物性測定がメインのラボで学位をとった、その時のメインの研究は共同研究先の有名な先生の化合物を別の共同研究先の人と測定をすることだ。僕とインド人ポスドクは、どこまでがあいつの実力かなんかわかんねえよなって話をしていた。実際、そのポスドクの博士課程中にやっていた研究内容に関しての知識にかなりの欠陥があるのを、グループセミナーのディスカッション後にラボ内のシニアメンバーでヒソヒソと話していた。


そしてJacs持ってるのかの話になった時に、2ndなのにJacsもあるって言ったり共著と筆頭をごっちゃまぜにして論文数を自慢したり、本当に考え方が雑魚いのだ。

そしてその新しいポスドクはうちに来て、同じ化合物で同じカテゴリーの物性研究をするようだ。これはポスドク先の選び方として大きく間違っている。新しいことに挑戦出来なければそのポスドクの未来は萎み続ける。

一方で、ドイツで学位を取ったのでドイツ語が喋れる。デンマーク人や僕たちとは違い、博士課程のメンバーとのコミュニケーションをドイツ語ですることができる。そのポスドクがきた最初の日に、そのポスドク、ボス、自分とドイツ語が喋れない中国人の4人で喋っていた時もドイツ語にいきなり切り替えてボスに話しかけて、ボスはそういう態度が悪いことは絶対しないので無視されてたのを思い出した。笑

でも若い方の博士課程の学生たちは、彼女とのコミュニケーションが円滑なので、仲間効果でそちら側についたのだ。研究のなんたるかと人間性をごっちゃにしちゃあいかんよ。

モヤモヤするわ、後でインド人に聞いてみよう。どちらが研究面でみていいポスドクかを。デンマーク人とインド人は今も論文で揉めててどこからどう見ても仲が悪い。でも多分デンマーク人っていうと思うな。