ここはノーベル賞に乗っかるようなブログじゃないと思った数少ない読者のみなさますみません、今年は乗っかります。


ズバリ、海外ポスドクを生業としてる化学者たるもの、ノーベル化学賞くらい当てられるわっちゅうのを見せてやろというのです。

今年のノーベル賞は、ズバリ太陽光のエネルギーの変換です。(たまには断言してみる)

そのうち、無機半導体の光触媒効果の発見で藤島先生(本田藤島効果)、基礎面で重要になるプロトン共役電子移動(PCET)を含む光と分子でのエネルギー変換を代表してTJマイヤーでどうでしょうか。


ダン(ダニエル)・ノセーラのアーティフィシャルリーフ(水に浸して光を当てると水素が表から、酸素が裏から出てくるすげー板、その水素を燃料として使う)も胸熱な貢献ですが、発見という価値基準では少しノーベル賞とは違うかな~と思います。彼の始めたベンチャーが軌道に乗れば面白いことになりそうです。本当にブクブク泡が出て面白いので、知らない人はみてみてはどうでしょうか→ https://www.youtube.com/watch?v=LEEhxk-CiOQ
同じ理由で太陽電池も除きました。光電効果の応用なのでインパクトは工業的な方であり、科学面の評価は無事世界が救われたあとかなあ、と思います。まあ、なんの役にも立たない分子機械(個人的には機械とまだ呼びたくないほどの分野)でも取ってるのでそのへんの予想は難しいですが。


藤島先生の研究は言わずとしれた大発見、酸化チタンという半導体と白金を導線でつないだものに紫外線を当てると水素と酸素が出て水が分解できるという発見。当初は本当に信じてもらえなかったとか。夢のエネルギー源。


プロトン共役電子移動は分子を使って光を有用な物質(燃料の代替)になるように考えるときに必須な素過程の理解で重要な役割を果たします。プロトン移動、電子移動だけで考えると辻褄が合わないところをプロトンと電子が一緒に動くことでエネルギー障壁の小さい変換ができるということです。実際この機構が水系(人体を含む)で非常に重要なので、水を用いたクリーンな光エネルギー変換に重要だということです。TJマイヤーはその他にも水を水素酸素に分けて燃料にしようという数多くの試みをしています。


なんでそう判断したのか、それはロシアのおっぱじめた闘いによる燃料の高ふつです。かつ今年の夏は至るところで異常なまでの暑さに見舞われたと思います。

エネルギー源を化石燃料から脱出して、再生可能なエネルギー源にシフトしないとっていう文言は聞き飽きたと思います。上のいろいろな科学とそれを利用した技術、お金の面で採算が取れない(化石燃料より余裕で高くなったり、デバイスを作るエネルギーがデバイスから取り出せるエネルギーよりも低い)ので実用化がまだまだですが、どこか誰かのおかげの燃料輸出輸入規制で燃料費が高騰してくれば、代替燃料としての相対価格は下がってくるのでもしかしたら今後ぐぐっと実用化が進むかも?


そんなこんなでエネルギー源を光から作る人工光合成。その礎を気づいてきた二名の巨匠を予想します。というか、高くても化石燃料を使い続ける副作用的な損失を入れるともう人工光合成で作るエネルギーを真面目に議論しても良いのでは?とも思うポスドクでした。なお実用化や現状の課題の数値などは真面目に調べてないので、話題程度に。企業とプラント立ててるとかも聞いたので、もしかしたら日本が次世代太陽光燃料プラントで覇権を取れるかも?

バイオケミストリーはやめて!医学生理学に2個授与みたいになるから〜


あたったら僕の卓越した能力を認めて助教ポジションをください。
あたらなくてもください。まじで。