自分のボスがいい人すぎるしみんなリラックスして研究してるように見えるので、スイスのPIがすべていい人だと認識していた僕。そんなことはないようだ。


最近日本人の博士課程の学生としゃべっていたら、有給休暇の話になった。

大学のシステムが変わって年をまたぐときに、学生やポスドクが有給休暇を残していた場合ある日数分以上は繰り越されず、その日数分の給料を払わなければいけなくなったらしい。うちのボスは、それが決まったときに追加で払う人件費はあまり考慮していないから、有給休暇はいつでも好きに取っていいから、それが給料に返還されると思わずに使い切ってほしいと言っていた。


その博士課程の学生が最近彼のPIと話したときの話。君は20日ほど持っているけど、学位取得間近でそんなに休んでる場合じゃないし、かといって追加のお金は払うつもりないらしく、お前の有給は残り5日だと一方的に宣言してきたらしい。さながら千と千尋の神隠しの湯ばあばのごとく手をかざして有給をすぅ~っと吸い取っていったらしい。いや、普通に法律違反だよね。


そんな感じのPIなので、バーゼル大学で学部とマスターをやった学生はほとんどそのグループにはいかなく、外部からの学生ばかりになっている。そう言えば、うちのラボメンにどのPIがこのデパートメントで最悪なの?と聞いたときに、複数のメンバーが即答でそのPIの名前を答えていた。


いや~こっちの学生がオーバーにいってるだけかと思ったけど、普通にスイスでそんなことやったら下手したら訴訟や失職もありうるんじゃないだろうか。


ここでは無縁だけど、自分も日本ではがっつりハラスメントを受けたことがある。ここでは詳しく書けない、なぜなら自分がここに書いてそれが本人たちの耳に入ったときに自分が不利益を被るからである。この業界から去ることにしたら全部事細かに書きましょうか。


日本の講座制は学生の立場を弱くする。教授がハラスメントして助教に相談しても、彼の命運は教授の手中。助けてくれるはずはない。逆もまたしかり。スイスではセカンドスーパーバイザーに相談すればPIが誤ったことをしていれば改善される気がする。さらに日本では大学院生は(じつは学振PDも)労働契約がないので労働法に守られていない。大学院生たちの研究活動はヨーロッパでは企業の初任給の7-8割の給料の報酬が出る(ヨーロッパの博士課程の場合)。


ハラスメントする人からは逃げるしかない。こちらではPIが学生を選ぶように学生もPIを選ぶ。日本のハラスメント大王はその行いの悪行が問題視されていても分属の時に有無を言わずに配属される学生がいる。そんな旧態依然とした日本の研究室事情。かわらないかなあ。


お互い人柄を尊敬でき、メンバーが成長できるそんな研究室運営をしたいなあと思うところである。