一時帰国を調べていたら、海外も国内も学振PDの申請状況が更新されていた。

なんと…激減!


これはコロナで一時的なものなのか、それともリスク回避でポスドクに行くのをやめたのか。

データを見てあれこれ考えてみましょう。




海外学振の申請人数です。2021に759人だった申請者は564,510人とたった二年で2/3まで減ってしまいました。2016年から見るとおよそ半分になってしまいました。





化学の申請者数です。右肩下がりですね。




採用率です。オレンジが全体で、青色が化学です。昨年は異常に高い27%の採用率です。申請人数が少なくて採用数がほとんど変わらないので、採用率が爆上がりです。2023年度の採用はまだ発表されてませんが、30%行くかもしれませんね。

やばい、、、
国内のPDもみてみましょう。


全体の申請数は2017年からのデータしかないです。単調減少です。2017年から6年ほどで60%ほどに減少しています。さすがに学位取得者は60%には減ってないと思いますので(2018年度以降の学位取得者数のデータが見つかりませんでした。)、これはアカデミアを目指している人が激減しているといえるんじゃないでしょうか。(もしくは学位取得者が外国人ばかりになっていて学振の申請資格がないとか?)いずれにしても現状の正しい把握が急務な気がします。





海外志向の化学と全体比です。オレンジが全体で、青色が化学です。化学は全体よりは海外に挑戦する割合が高いようです。


海外への挑戦比率が下がっていないということはおそらくコロナの影響で海外を控えようという動きはなくて、単純にポスドクに行くことを全体的に避けていることが見て取れます。


まだ心に熱いものを持つ若者たち、チャンスですよ。一発逆転のフェローシップが比較的に取りやすくなってます。その後の未来は明るくないですが、海外でポスドクやるのは本当にいい経験になりますよ。


しかし、ついに大学と研究者の崩壊がすごい勢いで始まったのだろうか。研究環境関連の明るいニュースはしばらく耳に届いてない。